育てよう!「壱岐やぶ椿」



    
自生の「壱岐やぶ椿」(2003.3.9撮影・芦辺町)

    

   


    
壱岐で自生している「やぶ椿」は、赤・ピンク系が主で、白椿は
    滅多に目にすることはできません。
     花期は長く、11月頃より蕾が開き始め、4月中旬頃まで開花し
    ています。
     壱岐に白椿があると話しましたら、「見たことがない」
    「本当にあるのか」と言われたことがあります。


 「椿は、春を告げる木」だと云われています。厳しい冬の寒気の中で
も、凛として咲いている真っ赤な椿の花は、私達に暖かさと安らぎを与え
てくれます。

 【
大字典】(啓成社発行/大正9年3月初版)では、
  
「【椿】は長寿を保つ、依って《年寿》の義とす。
  【
椿寿チンジュ】は《長寿》の意なり。
   荘氏曰、上古有大椿以八千歳為春、以八千歳為秋。
」
と解説しています。(註・「年」には「五穀が熟する」、「実る」の意味もあります。)

 鎌倉時代より、公家、僧侶、武士の間に茶道、華道が流行し始めると、
特に椿が愛用されるようになり、《
茶席を飾る最高の花》とされ、京都で
は御所、神社、仏閣、邸宅に植えられたということです。


 日本ツバキ協会長で花芸家の安達とう子さんは、「落ち椿の首飾り…、
椿は一輪だけで、辺りを美しく優しくする不思議な花
」と言われていま
す。
日本ツバキ協会は、「日本ツバキ協会会員及びツバキ・サザンカを
市町村の花木に指定している自治体関係者など、全国のツバキ愛好家が
一堂に集い、ツバキ・サザンカに関する知識を深めるとともに、相互の
情報交換と交流を通じて地域の活性化に資することを目的
」として、全
国椿サミット
を毎年開催しています。(註・「とう」は「日童」で「日将に明けんとす」
という意味です。)


 
平成15年3月18日(火)〜19日(水)までの2日間、第13回全
国椿サミット
が山口県萩市で開催されました。
 
3月19日には、萩市の笠山虎ヶ崎椿群生林で、ツバキ・サザンカを花
木に指定している市町村が寄贈した苗木の
記念植樹が行われ、芦辺町(芦辺
町林業研究同志会)
からも参加しました。(記念樹は、「長崎県芦辺町」の名札で表示
してあります。)

 来年は島根県松江市、再来年は長崎県福江市(五島)で開催される予定です。

 
長崎県指定の花木は椿です。県内では五島や北松浦郡の福島町がツバキ
祭
(第9回五島つばき祭・平成15年2月8日〜3月12日)
などを開き、地域の活性
化に大いに役立てています。

 壱岐では、
芦辺町が「町の花木」、勝本町が「町の木」に指定してい
ます。
芦辺町林業研究同志会では、遅れ馳せながら、平成13年(2001年)
から、「育てよう!壱岐やぶ椿」を掲げて活動を始め、「椿街道づくり」
や各種行事の記念植樹の支援を行っています。
 島外では、流人小山弥兵衛の生地の
兵庫県和田山町(東河小学校)、福岡市
壱岐団地
(中央公園・めぐみ保育園)に贈りました。

 椿は壱岐でも自生していますが、直根で側根が少なく、自然林から掘り
取って移植しても活着率が低く、枯渇するものが多いので、育苗が急務に
なっています。昔は、椿油の利用が多く、椿の木を大事に育てていました
が、現在は無関心になっています。
 私達は、この自然の恵みを育て活かし、常緑で、荒涼たる枯野の中でも
真っ赤な花を咲かせ、私達の目に癒しを与えてくれる「
壱岐やぶ椿」を育
てて行こうと思っています。
(2003.2.24)



             
      
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