目良亀久めらかめひさは、山口麻太郎翁と親交があり、壱岐の民俗学の
研究・発展に貢献されました。このホームページにも、「壱岐焼酎につい
て」と「春一番について」を掲載しています。
 なお、目良氏の所蔵図書・研究物等は、全て壱岐郷土館に寄贈されてい
ます。
(01.8.23)

         目良亀久略歴

 明治29年12月9日郷ノ浦町本村触634番地で出生。
 明治42年猷興館中学校壱岐分校に入学するが家庭の都合で退学し、
明治43年から釜山において店員生活。
 大正5年から家業の紺屋業に従事する。
 再び昭和元年から釜山において商店に勤務する。
 昭和8年から松永安左ヱ門の推挙により、壱岐電燈株式会社に採用さ
れ、壱岐合同運送株式会社に勤務する。
 昭和18年から47年まで壱岐酒造協同組合勤続30年、そのかたわ
ら家業としては酒類小売業「新光屋」を経営する。 
 文学運動は山口麻太郎との親交が深く、大正期に回覧文学誌「郷食宴」
の編集、全島文芸愛好家による同人雑誌「耕人」の編集、俳句にも専念
して「白藻会」をおこす。
 昭和期には「歌比古」の号で「わかば句会」の主宰となる。
 郷土研究は来島された鳥居龍蔵や折口信夫、柳田国男の講演や島内案
内等で接する機会があって、それから民俗や歴史研究わスタートする。
後に「民間伝承の会」や日本民俗学会の会員となる。
 昭和15年「壱岐史跡名勝天然記念物保護会むの設立で理事となり、
昭和39年「壱岐文化財調査委員会」設立により、委員後は委員長にな
る。
 昭和49年郷ノ浦町文化財調査委員会設立により委員となる。後委員
長となる。
 その後に県立図書館による長崎県古文書所在調査や文化庁による長崎
県緊急民俗資料分布調査の調査員となる。
 表彰は昭和50年2月11日郷ノ浦町合併20周年で受章、昭和50
年11月26日長崎県教育委員会より地方文化への貢献で受章。
 研究発表等、
「民間伝承」に「芦辺浦のミソギ祭」「ゴショーについて」
「カンダラとトギ」「カマツギについて」
「旅と伝説」に「壱岐島の漁村語気象天文篇」「壱岐島の漁村語海
洋篇」
「九州民俗」には「壱岐の河童」。
「敬鼓」には「壱岐の正月」。
「日本醸造協会雑誌」に「壱岐の焼酎物語」。
「壱岐」に「明治初年初山村の海難」「まんぼうの話」。
「春一番」に「壱岐と切支丹」。
「島人」に「壱岐の画人伝」。
「西日本新聞」に「壱岐俳壇のあゆみ」
「壱岐日報」に「壱州のニワトリ」「壱岐の犬」「壱州の牛」「壱岐
の龍」「壱岐の馬」等を発表している。
 平成5年2月22日没した。 
(郷ノ浦町史より)

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